店長のトラバカ日誌 2022.9

阪神がCS戦に進出するために必要なことは!!

理想は打線が固定だが、有事に備える必要がある。プロ野球の難しさを選手目線で考えた場合、これはそれなりに負担も大きい。なぜなら、準備に時間と労力がかかるからです。
 大山・佐藤選手の場合、単純に内野と外野、両方の守備を練習しなければならなくなる。
試合前の時間は限られているから、その中でやることが増えれば、当然ながら他を削らなければならなかったり、準備の時間を増やさなければいけない。打撃練習の時間を削って守備に重点を置けば、今度は打撃の準備が不足しがちになる。といった具合だ。
 打線でも同じことが言える。野球には打線ごとに、ある程度の「役割」がある。大まかに言って1~2番は「出塁すること」3~5番は「走者を返すこと」だが、打線が変われば役割も代わり、そのため準備も変わってくる。また、自分の打線は変わっていなくても、後ろを打つ打者が変わるだけで、いつもとは「違う」ケースが生まれたこともある。
 自分が出塁して、二塁まで進んだとしよう。そこで、次打者が内野を越えるライナー性の打球を打ったとする。その時、打者がいつも自分の後ろを打っている選手なら、打球の質や傾向が頭に入っているから「これは外野の前で落ちるな」「外野に捕られるから戻った方がいいな」と言った判断が瞬時に出来る。しかし、その時違う打者だった場合、その打球の質が当然変わってくる。「打球が伸びるかもしれない」「捕られるかもしれない」という一瞬の躊躇が時には致命傷になる。その意味では、1~9番までの打線、守備位置が固定された状態で1年を戦えることが、選手のパフォーマンスを最大限発揮できるという意味で「理想的」だと言える。
 今季の阪神の開幕は、9連敗というスタートを切りながら、一時は借金を完済するまで持ち直した。12球団ナンバーワンと言える投手力があるのだからこそ、ここから優勝、CS進出を目指すうえでは、野手陣の奮闘が不可欠になる。