優勝争いの大詰め、逆転優勝の条件「佐藤輝明、復調する可能性十分ある。

セ・リーグの優勝争いが佳境を迎えています。阪神は残すところ21試合で、首位ヤクルトとのゲーム差は1。ここから阪神の逆転優勝を狙うには、湿り気味の打線の奮起が欠かせません。
 9月29日の対広島戦もあと1本が出ませんでした。勝負の分かれ目は、6回、7回と連続で迎えた満塁のチャンス。あの好機を逸した悪い流れが、8回の3失点につながったと思います。ヤクルトが破れたので、阪神はどんな形でも勝って、首位に並びたいところでした。阪神打線と言えば、佐藤輝明の不振がフォーカスされがちです。29日は代打での出場も凡退して、「54安席連続無安打」になりました。ただ阪神が今、優勝争いできているのは前半戦の佐藤の活躍があったからこそです。無安打が続いているとは言え、打率もいまだに244。
そして何より1年目であることを考慮すると、決して責められるような数字ではありません。
 阪神打線の低調を考える時、佐藤よりも、梅野とサンズが気になります。直近5試合で梅野が16打数1安打なら、サンズは19打数2安打。下位打線とはいえ、1番近本にチャンスでつなげる意識で粘りたいところですね。 あとは現在4番を任されている大山の状態はまずまずといったところだと思いますが、数字的には物足りません。4番に座っているわけですから、佐藤の23本は超えて欲しいですね。ヤクルトが残り試合を5割の勝率でいった場合、阪神が賜勝するには、「78勝」がひとつの目安になると思います。そのためには13勝8敗でまとめる必要がある。そうなると“三本柱”青柳、西勇輝、秋山が投げる試合は落とせません。そしてシーズン終盤こそ、ミスをなくす意識をチーム全体で共有すること。9月28日の試合でバント処理した秋山が2塁に悪送球するシーンがありました。あのようなミスは命取りになります。ひとつのミスが「V逸」につながます。
あと20一試合。考え方によってはこの時期優勝戦に残ってて戦えると言うのは、首脳陣にとっても選手にとっても幸せなことだと思います。もちろんプレッシャーを感じると思いますが、最後のそのプレッシャーを楽しんでほしいですね。ここから首位ヤクルト、3位巨人とどんなデッドヒートを繰り広げてくれるか、楽しみですね。