近視は軽く合わせる方が目が疲れない…それって本当?

今回のお客様は50歳前の女性F様です。近視の方です。仕事で8時間くらいデスクワークをされています。半年前にメガネを作ったが見えずらいので遠くも、近くもハッキリ見えるようになりますか?とご来店くださいました。現在使用中のメガネはパソコン用に合わせて近視をゆるめにしてもらったそうです。近くも遠くも掛けるとた疲れるとのことです。

ご使用中のメガネは6ヶ月前に作られたもので、右目= 0.3 ×Sー1.50 左目= 0.3 ×Sー1.75の単焦点です。軽く合わせてあります。(度にして6ランク位軽い) 遠点は、50センチから70センチ程です。
普通に合わせますと目がどんどん悪くなるので軽く合わせてもらったとのことです。お店の人もそのほうが良いと言うことでした。しかし、よく聞いてみると、かなり以前から肩こりがあり目が疲れるそうです。
それは長時間パソコン(仕事)のせいだと思い諦めておられたようです。
  測定結果、右=1.0×S-2.00 C − 0.75 AX55° プリズム0.75IN 
       左=1.0×S―2.75 C − 0.25 AX65°プリズム0.75IN 
 調整力、左右とも5.0、 (目の輻輳する力)AC/A比4ノーマル、遠見眼位は低く、輻輳余力を強化するVT (ビジュアルトレーニング) するか? 遠近両用メガネにするか? それに右目=斜視 (隠れ上下斜位が1プリズム)があります。

 近業が多い場合、多くの人が軽く合わせた方が良いと思われます。調節力が少なくなれば仕方がありませんが、F様は(目の輻輳する力)AC/Aがノーマルです。近視は弱くしないで近視の完全矯正と遠見に
プリズムベースインし、輻輳余力を高めるべきです。それで万一、近くが見えにくくなる場合は、プリズムを用いた累進レンズにするか、近用眼鏡を別にして、プリズム矯正をした方が疲れにくくなると思います。F様には、遠近両用レンズに、近用のピントが素早く合うようにプリズム処方を掛けて頂きました。
 結果、 1ヵ月後、F様には、レンズに慣れて目が上手くうごいているかの点検にお越し頂きました。「目の疲れがなくなり、肩こりも減り、遠くも前よりハッキリ見える」とのことです。
50代の方ですので今しばらくはデスクワークも遠近両用で快適に過ごして頂けると思います。