視力低下なぜ? 心配と不安と体調不良が視力低下に

「疲れる。見えにくい。」とご来店くださいました。65歳の男性のお客様です。A様とします。眼科へ行っても治らない!強度近視+中度乱視の方です。4年前にメガネを作られました。退職後1年前からジムに通い、毎日卓球をなさっています。家ではパソコンや読書が好きで近くを見られる時間も長く、遠くも近くも見ずらいので目に病気があるかと思い眼科へ行かれました。眼科では、特に目は問題はなく、ドライアイと言われた。白内障は気にするほどではない。疲れる時は休息をしたらいいと言われたとのことです。しかし、遠くも近くも見えにくいので、快適に過ごせるメガネがほしいとご相談に来られました。
 お話を伺うと、体調は動脈硬化のコレステロールの薬と大腸炎などの薬を飲まれています。性格的に気が弱く、他人から大きく怒鳴られると些細なことで落ち込んでしまうとのことです。常に気を使われる方でストレスがたまりやすいようにお見受けしました。体の心配、何かお悩み事があるようで常に心にも負担がかかっているようで精神的にお疲れようでした。

 さて、A様の検査のカバーテストをチェックしました。 片方の目にカバーをした時、眼が内方向に向く状態を内斜位と言います。それに上下筋がさらに弱いので、上下斜位もありました。 正常な眼球運動をつかさどる筋肉を「外眼筋」と言います。これは4つの直筋と2つの斜筋で構成されています。内直筋は主に内転及び輻輳運動を行う筋肉で、眼筋の中では一番大きく、その作用も外直筋よりも強いです。しかし、外直筋の作用は、内直筋に比較して弱いです。だから内斜位のほうが、問題が起きやすいです。上下筋はさらに弱いです。上下斜位がある方は、正常な眼球運動が阻害される確率が高くなります。
 A様は眼球を外側(耳側に寄せれる力)を「開散力」が強すぎ珍しい眼のタイプの輻輳です。
近視の方が内斜位になるのは大変珍しく不自然な事でした。
 これは、A様に精神的ストレスが過度に加わり、外眼筋のメカニズム変化がトラブルが発生し、
運堂阻害されやすい眼です。そもそも、近視の方は、外斜位になりやすく、近見距離によっては無調節(メガネを外して)近見視が出来ます。逆に調節性輻輳が働かなければ、眼位ズレが起きて近視は外斜位(輻輳不全)になりやすくなります。しかし、近視の内斜位は問題があります。
 ◎眼精疲労、◎物が時々二重に見える。◎遠近感がとれない。◎内斜位を補正する役目である外直筋の作用は、内直筋に比較して弱いからです。脳は複視(ダブり)を避けようとしますが、力の弱い外直筋は悲鳴を上げます。
 これが体の悲鳴につながります。A様には基本度数はR=S-9.00C-2.00AX90°L=S-8.00C-1.75AX90°眼位は内斜位6から7プリズムベースアウト。やや弱い 内斜位があり複視が発生しました。
結果 度数はR=S-9.00 C-2.00AX90°3.0プリズムベースアウト L=S-8.00C-1.75AX90°3.0プリズムベースアウト に。
「床がへこんで見える」などの問題視を感じる場合もありますが、難なく快適になられたようです。