屈折異常と目力による眼精疲労!

「疲れ目」を考える場合、二つの要素を考える必要があります。まず一つ目は、生活環境です。そして二つ目は疲れやすい目かどうかです。一つ目の生活環境は、パソコンやスマートフォン、タブレットなどを使う環境が当たり前になってきて、その使用時間が増え、液晶、LEDから出る「ブルーライト」が人体に悪影響を与えると言われるのです。
 二つ目の疲れやすい目とは、目に緑内障などの眼疾患がなく健康な目でも、遠視、乱視、あるいは調節力の弱った目や、目の運動力が弱った目のほか、両眼視に問題を抱える隠れ斜視などがあると、視力の良し悪しに関係なく目の疲れが出やすくなります。

今月の事例は」36歳女性A様
 A様は24歳の時に初めてメガネをご使用になられました。その時右首にしこりがある感じがし、4年前からは首がひっぱられるようで痛い。寒くなると具合が悪い。趣味は、ペーパーフラワーが好きで夜遅くまでする。薬は救心とコラーゲンを毎日服用しているとのことです。裸眼でも遠くも、手元も良く見えているが、疲れやすいので、出来たらメガネを常に使用したいということでした。
  検査の結果
 ご使用メガネの度数 右S-0.50 C-0.50AX85  左S-0.75 C-1.00AX90  でした。
 カバ-テストで内斜位、右上斜位あり。 遠方の裸眼視力 右目=0.8 左目=0.5
矯正及び視力右=軽度の乱視のみ(単性乱視=1.0) 左=中度の乱視のみ(単正近視=1.0)
 しかし、検眼機では両目の協調性は、上下斜位測定されなかった。
 右目=2.5°内斜位 左目=2.5°の内斜位   結果 単性近視性乱視・倒乱視・内斜位でした。
装用テストの結果、乱視度数は、0.25Dずつ弱くした。乱視軸は両眼5°ずつ垂直に近づけ装用感を良くしました。 1か月後、具合が良く毎日使用しているとのことでした。
 疲れの要因は、7年前の近視度が強いメガネを使用していたこと。倒乱視、内斜視であり、夜遅くまで眼を使っていたことが原因と考えます。