30代でも老眼鏡が必要?(遠視の目)

今回の例題はHY様、34歳 若い男性の方です。2~3年前から両眼の奥が痛くなり始め、首の付け根も痛かったり、首が凝ったりしている。先日、眼科へ行ったら遠視だと言われ、読書用メガネを処方してもらって他のメガネ店で作ったが、2週間使用して、目の奥の痛さは減ったが、首の凝りがひどくなった。
 それで2軒のメガネ店で目の検査をしてもらったが、検査結果が違った。どちらを信用すれば良いのか?仕事の時は近く用メガネを使い外すとしばらく遠くがぼやける。目が疲れる。また、近くが見えにくくなったので検査してほしいとご来店くださいました。 (検査の結果 この方は遠視の目でした。)

遠視の見え方には3つが考えられます。
1)遠くが良く見えている方。2)遠くを見る視力の低下している方。3)その日の体調により、良く見える日と見えにくい日がある方。遠視の強さや、お歳によって異なります。(お歳によって目のピントを合わせる力が異なるからです)遠視は眼球の奥行きが短い目で絶えずピントを合わせる力を使わなければ、遠くをハッキリ見ることが出来ません。
 そのため、目に力が十分ある若い人では、遠くも良く見えますが、歳をとり目に段々と力がなくなってきますと、視力も段々低下していきます。遠視の強い人は余計に低下します。 また、ハッキリものを見るため、絶えず力を入れますから早く老視の状態が出てきます。

早速、測定してみました。現在のメガネ R=S+1.00 L=S+1.00
いまこの遠視矯正メガネを使ってパソコンの仕事で1日20時間位ご使用です。日常は裸眼で過ごしており、
メガネは常用したくないとの事。 5メートル自覚的屈折検査の結果
 R=1.5(2.0×S+1.00 C-0.5AX90) L=1.2(2.0×S+1.50 C-0.5AX105) 0.75ベースアウトの内斜位です。
遠点は2.0加入で・・・34cm 近点・・・11.5cm 調節力=5.75D 近業距離でR(レッド)G(グリーン)均衡度数はR=S+1.50 C-0.50AX90 L=S+2.00C-0.50AX105 近見での斜位はなし。
 この度数でしばらくパソコン画面を見てもらったら、OKだったのでこの度数でレンズ交換しました。
HY様には、長時間パソコンを見た後に遠視用メガネをご提案し、日常も徐々にメガネをご使用いただきました。目の疲れ、肩こりが減りとても楽になった。後日、常用メガネも掛けられるようになりました。

遠視のメガネは、なぜいつも掛けたほうが良いといわれるのか?遠視の方は絶えずピント合わせのために過剰な力を入れるため、目が疲れやすい。肩こりや頭痛、涙がでやすかったり、眩しさを訴えることがあります。その他、飽き性で長続きしなかったり、根気がなくなりイライラしたり、早く眠くなったり等々・・・症状は人により異なりますが、お仕事や学習や社会生活などに悪影響を及ぼす可能性が大きいため、メガネを常時使用することを勧められるわけです。ただ、」視力の良し悪しで遠視という判断がしにくいため、症状には気を付けて頂きたいと思います。