メガネ作り-お店によりメガネの合わせ方が違う事例です。

60代半ばの男性のお客様。
平常はコンタクトレンズをご使用です。お仕事で特に、お手元の作業が多いので、最近はメガネも半日間使用されています。日常的に肩がこり、首も凝る。時には腰痛に悩まされます。メガネは7~5年前のメガネで遠方も手元も見えているとのこと。コンタクトは遠近両用タイプを使用されて調子は良い。メガネは3年に一度は作り直しておられるようですが、多少の変化はあっても、大きな変化はないようです。それでも眼の疲れは治ったように思いません。大手メガネ店も行きましたし、よくチラシをしている量販店、専門店にも行ってみました。しかし、どこへ行っても同じような検査で、結果も変わりません。
 もちろん、眼科(コンタクト)でも検査してもらいましたが、やはり変わりませんでした。これはもう仕方がないものか、自分の体質なのか?・・・このようなお客様がお越しになられました。

A様は強度の近視で、それに乱視が検出されます。ご使用メガネに比べると近視、乱視ともに、やや矯正が弱すぎるようです。きっと疲れるということで度を弱くあわせたのでしょう。
 また、A様は今までに一度も両眼で見る目の機能検査をされたことがなく、いつも簡単な近視や乱視の検査だけで、メガネを作っておられたようです。これが目の疲れる原因にまで行き着かなかった原因だと思います。目には多くの神経がかかわっており、粗大な運動から繊細な運動まで行うことが出来ます。
 そのため、メガネが少々狂っていても、それを修正して物を正しく見ようとする力が働きます。すなわち、この修正する力を多く必要とすればするほど目の疲れも大きくなるわけです。(注:目の力に個人差があるため、人により疲れ方なども個人差が出てきます。)A様の場合は、隠れ斜視が大きかったのと、より目の力が弱かったという二つの原因で慢性的な目の疲れがあったようで、これを矯正することでほぼ問題は解消されます。
。 メガネの検査であまり問題視されない両眼視機能とは??
人は日常たえず物を見て生活しています。これは両眼で見ることが、視力や視野、立体視等々で嘆願しよりはるかに優れているからです。人間にとって最も大事な感覚器官なのに、なぜ、両眼視の検査があまりされないのか??

まず第一に、検査が難しいこと。第二に急造の検査員が多くなり、両眼視そのものを知らないこと。また、検査時間と設備が必要になること等々と、先ほども挙げました、目には修正能力があるため、少しの違いでは何とかなってしまい、問題に気が付かない、また、お客様も見えているからこんなものか、疲れるのは仕事のせいで仕方ないか…こういうことで、大きな問題がなければ、疲れる疲れるといいながらそのままで放置されている方が大半です。日常生活にも、仕事や学習にも、見やすさや快適さは大きな影響を与えますから気を付けたいものですね。