いろいろなタイプのメガネを作ってもその目的にメガネが合わない。?

遠視と老視がある女性のお客様です69歳A様。
 A様、近所の大手眼鏡店で、外出用(車の運転)として「遠近両用メガネ」を、仕事用(パソコン用)として「近用メガネ」をお作りになられました。しかし、どちらのメガネも日常使用するにも仕事に使うにも疲れやすく、視野が狭く不便です。もちろんメガネをかけた方がよく見えますが、もう少し見やすくならないか?と相談しても、これで合っています。「あなたに合ったメガネはこれしかない。」「慣れてください。」と言われるだけです。心配なので定期的に通院している眼科で検査をしてもらいました。しかし、今のメガネで充分見えているはず。問題はないと言われます。「スッキリ見えない。」どうしたら…? 詳しく検査をしてほしいと、当店のお客様のご紹介でお越しになられました。

検査の結果
 遠視と老視のほかに、隠れ斜視が見つかりました。遠視性乱視で遠視と老視が低矯正でした。
趣味、パソコン用は遠近両用メガネが見づらいので専用老眼を使用されておられるそうですが、よく見えるが疲れるとのことです。老視用の度数が強すぎました。
 A様は、近用視する時には、調節のピント合わせと同時に輻輳しますが、調節に対してあまり調節性輻輳が発生しない目でした。遠方=外斜位、近方=大きな外斜位が出ます。
 そこで、こういうケースでは必ず両眼視機能の検査をしなければなりません。両眼視機能の検査と言うのは、左右の目の協調性とか、右目、左目の関係を遠くを見たとき、近くを見たときにはどうかと言うことを調べるわけです。このようにして作られたメガネはプリズムと言うレンズを使う事が多く、矯正効果が高く、目の疲れが少なくなり見え方が非常に改善されます。遠視の低矯正と近用の過矯正を正しい度にし、プリズムレンズの近用専用メガネをお作りくださいました。お渡し後2週間後にご来店され、頭痛が少し楽になり改善されたとのことでした。
それから後日に、新しい遠近両用メガネを新調されました。

豆情報     遠視と老眼は違います。同じ+凸レンズを使いますが、目的が違います。
              遠視はピントの位置が網膜より後ろにある状態なので、遠くがぼやけます。
        自分でピント合わせをするので非常に疲れやすい目です。
            老視は近くにピントを合わすとき水晶体を膨らます筋肉が弱るため起こります。