金本阪神3位転落

守りのほころびが響き、金本阪神が2位の座も明けを渡した。打てず…守れず 1点差に迫った8回1死三塁。藤川が打たせたDeNAの柴田の打球が、左中間に飛んだ。左翼大山が先に手を挙げ、中堅中谷も補球体勢。だが、次の瞬間、両者譲り会う形でまさかの“お見合い”で打球が落ちた。外野フライが一転、2点差に広げられる適時二塁打になった。9回1点差まで詰め寄ったが結果的に痛恨のプレーになった。
4月26日以来の3位後退で、26日現在、阪神は首位広島とは今期最大11差。28日にも自力V消滅の危機に立たされた。結論を先に書きますが、阪神はまだまだ発展途上のチームということだ。
例えば外野手は開幕時、左から高山、糸井、福留という布陣で始まったが、6月シャッフルに加え、糸井の戦線離脱で、外野は定まらない状態になっている。ここにロジャースが加わったこともあり内野手の大山が左翼を守ると言う事態も生まれる。大山が慣れていないのは言うまでもないが、中谷はなかなかの名手になりつつあったはず。しかし、ずっと同じポジションで出ていないので、やはり鍛練はたりていないのがと思ってしまう。開幕前から金本監督はレギュラーは福留と糸井という現状はここに至っても変わっていない。その糸井がいなくなった。今季は鳥谷が好調なのが救いだがとにかく定まらない。
阪神は毎年、夏場以降にヤマが来る。8月の「死のロード」と毎年失速傾向にある9月が控えているからだ。昨年は8月に11勝14敗と負け越し、9月は9勝9敗。一昨年は8月こそ13勝12敗も、9月は9勝13敗1分けと負け越した。14年はCSで巨人に勝利して日本シリーズに進出しているが、阪神は最後のひと踏ん張りにかける傾向がある。糸井、糸原そしてセットアッパーのマテオとケガ人が相次いでいるし、ベテラン福留、西岡に負担がかかる状況になっているのは不安材料ではある。